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倉敷安耶 個展

​「そこに詩はない。それは詩ではない。」

myheirloomではこの度、倉敷安耶の自身初となる個展「そこに詩はない。それは詩ではない。」を開催致します。
プレオープン期間終了後、正式開廊のこけら落としとなる展覧会となります。

倉敷はこの間一貫して自身の肉体と他者との関係について考えてきました。生と死、エロスとタナトスの自己解釈を、ある種一つの宗教として昇華させ、その死生観と涅槃(ニルヴァーナ)を表現すべく制作活動を行っています。

生きている間には自分と他人は別個の存在であり、交わることは決してない。では死後の世界ではどうだろうか。その生涯知ることの出来ない問いかけを、作品制作を通じて未来に残すべく「私のための宗教」を作ることを根底にある大きなテーマとして掲げています。

私達は西洋の宗教画を見たとき、その多くに示されるキリストの教えやあり方について読み解くことが出来ます。
倉敷の作品の中にも、バタイユの「エロティシズム」の考え方やランボーの詩の一節に影響を受けた独自の解釈が見て取れます。

本展では身近な愛する存在(二匹の愛犬)の死を受けて感じた他者との関わり、そしてその存在を作品として未来に残すべく、新たな表現に挑戦しています。
空間を一つの墓標とし、自身と愛する存在が一つになる「古墳」を作ることを意識した今回は、倉敷が奈良県のキトラ古墳を訪れた際に見た壁画や天文図からインスパイアされた新作5点と、本展に関連する過去の「grave」シリーズより1点を展示し、自身の信じる宗教的世界観を打ち立てる試みとなります。

会場で作品から語りかけてくる声に耳を傾けながらご鑑賞頂けると幸いです。


また、本個展ではアーカイブパートナーとして横浜美術館学芸員である南島興氏にご協力頂き、展覧会テキストを寄稿いただきます。会場に掲出、及びハンドアウトとして設置しておりますので、ご来廊された際には是非より深い作家の思想の一端に触れていただきたいと考えております。

テキストは展覧会会期中
に本ギャラリーHPでも追って公開させていただきます。

 

2021.11.27

myheirloom ディレクター

熊野 尊文